「ピアノの森」全26巻読了。
このところ、ネットから遠ざかっていたのは、
実はこの「ピアノの森」の世界にどっぷり浸っていたからです。^-^;
「ピアノの森」を初めて読んだのはいつだったかな?
かれこれ10年ほど前、
オープンしたてのマンガミュージアムで、8巻まで一気読みしたのでした。
(確か雨宮くんがカイをたずねてくるところまでしか読んでなかった。
マリアと冴ちゃんの話は今回初めて読んだので、
マンガミュージアムには、当時8巻までしかなかったのだと思う。)
その後、続きが気になりつつ、何しろ森の端(もりのはた)の描写がきわどいので、^-^;;
当時、まだ小学生だったムスメの目に触れるにはちょっと刺激的すぎる?!…などと思い、
コミックスをあらためて買って家に置くことに躊躇したのでした….^-^;
それでも新刊が本屋さんに並ぶと、その後のストーリーが気にはなりつつ、
ムスメが高校生ぐらいになっても、コミックス自体がおっきいこともあって、
ずっと手を出さずにいました。(場所とるし…)
でも、先日、18年に渡る連載がようやく終わり、物語がついに完結したことを知り、
思わず電子書籍で大人買いしてしまいました。^-^;;;
(もう、森の端の描写も、ムスメが読んでも大丈夫な歳だし…^-^;;)
こうして約10年ぶりに「ピアノの森」の世界へ…♪
(↑公式サイト。第1話試し読み出来ます。)
素晴らしかった!
前半11巻までは、カイの子ども時代からショパンコンクールに行くまでのお話。
カイのピアノは雨宮くんや阿字野先生をはじめいろんな人の人生をかえていくけれど、
そのなかでも、誉子ちゃんエピソードが個人的にはお気に入りです。
そして12巻からは、もうショパンコンクールの世界にどっぷり浸かりました。
おかげで今もそこから抜け出せずにいます、^-^;
(ちなみに今これ書きながら、BGMはYundi Liのショパコンライブ♪)
もう何度、途中で泣かされたことか。
カイ君、阿字野先生、雨宮Jr.、そしてパン・ウェイ、それぞれのドラマに。
アダムスキと雨宮Jr.とのやりとりに泣かされた。
アダムスキとラハエル先生にも泣かされた。
そして、阿字野先生とパン・ウェイのやりとりにも…。
可愛い顔して問題児の(^-^; レフ君にもファイナルは泣かされた…うぅ。
こうして、一人一人のコンテスタントの話も丁寧に描かれていて、
ほろっとするところが多くてよかったです。
そしてカイのショパコンはドキドキハラハラ、
そして泣かされっぱなしだったけれど、
最終話はもう胸があつくなって、涙腺崩壊しました。
まさかこういう形で物語を締めるとは…ふぅ。
心地よい余韻が、ずっと優しく体と心を包んでいます。
そして物語を読むにつれ、気になったのは物語の中に出て来る曲の数々。
いろいろ曲についてかなり深い解説があるので、
その度にYoutubeでその曲を検索して聴いてみたり。^-^
マズルカやプレリュードの雨だれや24番、ポロネーズ第6番(英雄)、
それにソナタ第3番など、その曲の中にポーランドの歴史が深く影をおとしていて、
それを知って曲を聴くと、より深い味わいがあるのだと感慨深かったです。
(特にポロネーズ第6番、それにプレリュードの24番の最後。)
それに雨宮くんが弾いた「バラード1番」は、
ムスメが去年の発表会で弾いていたこともあって、私にとってはとても思い出深い曲なのですが、
えぇぇ、この曲の背景にそんなドラマがあったのか!と驚きました。
(羽生君がショートでこの曲を使ったので、知っている方も多いはず。)
このバラード1番の中には、
ポーランドの劇詩「コンラード・ヴァーレンロッド」の物語が秘められている…と、
はじめて知りました。
今、BGMで聴いているのは、2000年に優勝したYundi Liのショパコンライブ。
ユンディ・リ当時18歳と、カイの年齢にも近いです。(カイは最年少17歳の設定)
このYoutubeの最初のスケルツォ第2番は
私が中学生の時にショパンを好きになるきっかけとなった、とても思い出深い曲です。
Yundi Li の奏でるスケルツォにはもうゾクゾクして鳥肌もの♡
途中の優しいピアノの音色が限りなく甘くて切なくて、胸がきゅんとなります。
その次のアンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズがまた美しくて。
この曲、阿字野先生の得意のレパートリーとして作中に出てきますが、
あぁ、この曲の華麗さ、美しさは、
まさにピアニスト阿字野壮介のイメージにぴったりよねぇ♡…などと納得したりして♪ ^-^
最後のピアノ協奏曲第1番は、カイが弾いている場面を読みながら、曲を流してみたり♪
だって、曲の展開やイメージは、やっぱり実際に聴いてみないとわからないですものね♪ ^-^
(2015年ウイナーのチョ・ソンジンのと聴き比べて、
カイが弾いたコンチェルトのイメージは、このユンディ・リのほうが近いかと…。
↑私の勝手なイメージですが。^-^;)
今まであまりショパンコンクールについて関心がなかったのですが、
Wikipediaを読んでいると、ほんとに韓国人のふたごのピアニストがいたりして、
結構、出場者からインスピレーション受けて描いてたりするのかしら…と思いました。
(あ、余談ですが、去年のコンクールのファイナリストに小林愛実ちゃんのお名前を見かけました。
あぁ天才少女も頑張っているのね、とひそかにエール。)
そして、最後はモーツァルト2台のピアノのための協奏曲♪♪♪
ほんとに愛に満ちた最終話でした♪
そういえば、2007年に子ども時代の話がアニメ映画化されてますが、
その時のカイと阿字野先生のピアノはアシュケナージだったそうですね。
親日家だそうですが、すごいなぁ、アシュケナージ。
このアニメのピアノを快諾されるなんて♪
公開された当時、原作の「森の端」の描写のきわどさを知っていたから、
当時まだ小さかったムスメを連れて見に行く勇気がなかったんですよね、^-^;;
でもよく考えたら、映画化されるにあたって、
その辺りは小学生も見に行くことを考えてソフトに描写されているよなぁ…と、
今頃になって気づきました、^-^;;
出来たら、劇場でアシュケナージの音、聴きたかったなぁと今になって思います。
このDVD、音楽はいいのですが、いかんせん、カイの声が…^-^;
(いえ、彼女自身は好きですよ。でもカイのイメージじゃない。)
大きくなったカイ編も見てみたい気はするけれど、
これもまた映像化するのは難しいでしょうねぇ…。
ざっと考えただけでも、カイ、パン、レフ君、雨宮ジュニアの4人のコンテスタント、
それにジャンじいと阿字野先生…と、6人の演奏どうするの?って話で。
そんなわけで(どんなわけ?^-^;)
最後は去年のウイナー、チョ・ソンジンのピアノコンチェルトを
貼付けておきます♪
(チョ君の演奏は、優等生的で、私の中ではなんとなく雨宮っぽいイメージです、^-^;
4位のエリック君の演奏がキラキラで私的には好みかも…。)
と、しばらくこの「ピアノの森」熱は冷めそうにありません…^-^;
↑こちらで各巻のだいたいのあらすじもこれでつかめます。
上のリストに26巻だけなかったので、付け足し。
(おまけの追記)
Youtubeでピアノの森ミックスリストを見つけたので貼付けておきます。
これ、聴きながら読むのに便利…^-^;
☆カイのショパンコンクール楽曲リスト。
すごい、このリスト♪
2005年ウィナーのポーランド人ラファウ・プレハッチのマズルカ(完全優勝なので当然マズルカ賞もとってる)、
2015年のウイナー、チョ・ソンジン、
2位シャルル・リシャールアムラン、この人、ソナタ賞もとってる♪
4位エリック・ルー、カイと同い歳、キラキラな音を出す人♪
そして、プレリュード24番のピアニストはダイ・タイ・ソン、最後のDのfff、拳の人だっ♪
(1980年度のウィナー、ベトナム人、アジア人で初めて優勝した人)
それにしても冒頭のエチュードとノクターン弾いているロシアのニコライ君(2010年ファイナリスト)、
見れば見るほどレフ君にそっくりです…♪ ^-^;
☆阿字野壮介リサイタルリスト♡
これ聴いて、最終巻の余韻に浸ります。
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