6月27日(金)の夕方6時過ぎ、
仕事帰りにムスメと待ち合わせ、
京都国立近代美術館で開催されている「上村松篁展」に行ってまいりました。
普段は5時までですが、金曜日は午後8時まで開館しています。
金曜日8時までやっていることをあまり知られていないのか、
人も少なくて、ゆったりと回ることが出来ました。
上村松篁は、主に花鳥画を描いた人です。
でも今回、花鳥以外にも金魚とかうさぎとか狐とか、印象深い絵がいくつもありました。
特に金魚の絵は、今にも泳ぎ出しそうで、思わず魅入ってしまいました。
「早秋」とタイトルがついた狐の絵、
ムスメも私も気に入ったのですが、この絵の絵はがきがなくて残念でした。
図録であらためて見ましたが、やっぱりいいなぁ…絵はがきになっていたらいいのに。
ムスメは「金魚釣」の絵が気に入ったと言ってました。
「すごい」って。
何がすごいって、金魚屋の幕(というのか?)の向こうに
うっすらと透けて電灯が描かれているからなんだそうです。
(私は実はこの電灯には気づいてませんでした、^-^;
図録であとで確認して、おぉぉ!って思いました。
気づかなかったのは目が悪いからか、それとも単に私が絵を見る力がないのか….)
そしてやっぱり鳥の絵です。
星五位(五位鷺さまの幼鳥)や、五位鷺さま、
そして白鷺(たぶんダイサギ?)の花月雪の三部作がよかったです。
「花」の絵の白鷺さんに惚れ惚れ。
(「月」では2羽の白鷺、「雪」では3羽の白鷺とだんだん数が増える。)
鶴や孔雀の絵も美しかったけれど、
でもやっぱり普段から親しんで見ている鳥さんたちが描かれた作品の方が、
私にはしっくりきました。
あ、あと、キセキレイの絵も好き♪
そして、シジュウカラだとか、ジョビ君(ジョウビタキ♂)だとか、エナガちゃんだ〜とか、
出てきた鳥さん1羽1羽が愛おしかったです。
前期と後期で多少絵の入れ替えがあったみたいで、
図録に載っていた閑鷺の絵が今回見られなかったのは残念です。
そして今回、懐かしい絵にも出会いました。
高校時代に井上靖の作品にはまったことがあったのですが、
そのなかの「額田女王」の絵が、この上村松篁の絵だったのです。
文庫本では表紙しか絵がありませんが、
会場にはいろんな挿絵が展示されていました。
もともとはサンデー毎日に連載されていたらしいので、
きっと、そのときの挿絵だったのでしょうね。
物語にそってたくさんの絵があったので、
しばし、いにしえの時代に思いを馳せることが出来ました。
1階の売店で売っていたので、ついつい購入。
(実家に帰ればあるのだけれど…^-^;)
これは4階ロビーからの景色。
「上村松篁展」は3階であったのですが、
実は4階ではコレクション展が開催されていました。
時間に余裕がなかったので、こちらはさらっとした見られなかったのですが、
お母さまの上村松園の絵もあって、上にのぼってきてよかったと思いました。
(ムスメが試験前なので、一瞬、4階はスルーして帰ろうかと思ったのですが、
立ち寄ってよかったです。)
ムスメ、行く前は「えぇ〜、試験前なのに!」とかなんとかブツブツ言ってましたが、
絵を見たらそんなことは忘れ去ったみたいです…笑。
図録もムスメが買ってほしいと言うので、購入。
そして、ムスメ、4階にあった松園さんの絵もとても気に入ったらしく、
今度、奈良の松伯美術館に連れて行かねばなぁ…と思った次第。
(今見たら、12月9日から翌年2月1日まで、開館20周年「上村松園・松篁・淳之展」が
開催されるとありました。)
夜の美術館。
じっくりと絵を見るには、金曜日の夜は狙い目かもしれません。
(おまけ)
美術館内のカフェで、「ゆばカレー」をいただきました。^-^